TAKASU Masakazu/高須正和
7 min readJun 27, 2018

--

Airbnb僕は好きだが他人に勧めない理由

僕がしばしば話す「Airbnbぼくは使うけど他人に進めない」理由の一つは、チェックイン前にどの家でカギの隠し場所がどこかを正確に特定しないとむっちゃ不審者になるからで、Google Street viewでもなんでも使って長々と確認のやり取りする必要がある。

その人にとっては「間違いようのない僕の家」だけど他人にはそうじゃない 。

アメリカで3つぐらい並んでるそっくりな一軒家でも、間違って隣の家の植木鉢の下とか覗いてたら撃たれそうで怖い。

この2つに並んでるドアも、間違ったほうをガチャガチャしたら立派な不審者だ。

今回、目的地に向かうバスの中で「すまんが用事があって出なきゃならなくて、鍵はここに隠しておく」から始まるやりとりは、「頼むよ写真送ってくれよ俺ダブリンはじめてだからこわいんだよdon’t be lazy」って言ったら向こうが怒ったみたいな話を含めて42通になり、最終的に画面キャプチャを3つやりとりして円満に終わった。

(上記はそれとは関係ない、このブログのためのキャプチャ)

-他にも、個室のつもりが部屋に同居人が来た

-誰か訪ねてきた

夏場の白人はよく脱ぐ

-家でどのくらい服を着てるべきかの基準が違った(怒られたときと、目のやり場に困ったとき両方)

-持ち込み食材と家主の宗教が合わない(ムスリムの家にミートソース買って帰っちゃったとか)

-家主と俺の英語がまったく通じない

-家主もルームシェアしてて、目が覚めると自分の家の隣の部屋で知らない誰かが寝てる、みたいなときがある。(自分が誰かにとってそうなってるかもしれん)

オーストリア、「明け方にトイレ行こうと思ってドア開けたらいきなりバレリーナが寝てた」案件。なんのラノベだよ。隣の部屋(通らないとトイレやキッチンに行けない)は開いてるんじゃなくて彼女がたまたま数日留守にしてただけらしい。警察を呼ばれたら人生が終わる案件だったがいい人だった。バレリーナ、背も肩幅も僕とあまり変わらないが顔は半分もなく、足が数割長い。滞在中ほぼ野菜ばかり食べてた。

僕は安い(ヨーロッパで一泊5000円以下とか)Airbnbを使うことが多く、そうすると容赦なく低所得者地域に住むことになる。ここアイルランドの最寄り商店街、店はインドとタイとポーランドとブルガリア 多くの国で人権はお金で買えるので、海外でお金を節約するのは人権を売る行為です。売るけど。

4年で20回ぐらい使ってて、3-4回に1回ぐらいは(自分なら)解決可能な問題が、10回に1-2回はどうしようもなくて我慢が必要な不具合が出てくるぐらいの感触。

それでも僕がよくAirbnbを使うのは、

-こういうやり取りまで含めて人生の経験値だからだと思ってる。実際、「全然バックグラウンド違う外人とやりとりする」のは刺激的で、Uberでもぼくはよくドライバーと話す。

-安いことが多い 特に長期滞在だと

-新しいサービス、きちんと使わないと良し悪しがわからない。僕はよくMakeについて「自分でやることでわからないことがわかり、価値がある」と言ってるし信じてるので、なるべくなら使ってみたい

-普通の暮らしぶりを少しは知りたい

-キッチンと洗濯機を使いたい

-「Cambridge行ってRaspberryPiというマイコンのディストリビューターミーティングに出る。僕の会社、そこから買って日本に売ってるんだ」みたいな仕事の話もする。僕が、「英語の点数はとても低いけどそれなりにいろんなことの説明がうまい」のは、たとえばこういう経験が多かったことにもよります。家主メイカーとかチームラボのアートとかまったく知らないことが多いし、知ってたら「どのぐらいのことは知れ渡ってるのか」のベンチマークになる。

などが理由で、かつ僕がお金のないおっさんというあまり失うものがない人間で、こういうことのために僕の人権が損なわれて不快な想いをしてもしょうがないと思ってるからで、他人に勧めないのも同じ理由です。

初めて使ったとき、英語書き間違えて先方に待ちぼうけさせたので非公開フィードバックで怒られた

『銀の扉に錠前が3つかかってる2つはKeybox(錠前としても使える小物入れ)で番号を入れると開くのでそれを使って別のカギを開ける』入り口。Keyboxという概念と複雑な主述関係が全然わからず、かつドアがオープンするんじゃなくてまさか錠前そのものがオープンして中に鍵が入ってるなんて全然わからず、夜中のサンフランシスコのマリファナくさい下街でビビりながら解錠した

トラブルはいくつもあったけどそれは相互理解の不足によるもので、悪意や銭ゲバ的なものはなかったし、何か盗まれたことも一度もなかった。予約キャンセルに関するキャンセル料トラブルは、Airbnb事務局が誠実で迅速に対応してくれた。

レビューやスーパーホストの仕組みは有効で、僕もありがたく思って毎回できる範囲でトラブルの少なそうなホストを選んでいる。特に最近は仕事なので、余計に気をつけなきゃならない。それでも、ここに挙げたいくつかのことを事前に全部避けるのは難しい。

何回か海外在住日本人のホストに泊まったことがあり、そのときは圧倒的な「わかってる感」。逆に、わかってない外人と付き合うのが僕の仕事ではあります。「知らないところに行って新しい外人と話す」スキルが、多少は磨かれる。「苦労を買ってする」感じ。僕の老いた両親が興味を示したら全力で止めるよ

https://www.amazon.co.jp/dp/B071F38ZXZ

訴訟大国アメリカではこんなもんではなく、Airbnbストーリーというとても面白い本では黒人のホストにするとキャンセル率が上がって差別補助で大問題とかホテル業界とのロビー合戦とか立ち上げ時の苦労とかが読めてオススメ。さらに、こういうトラブル満載のビジネスに、社会の居場所を作らせたアメリカはやっぱり偉い。ホームランは三振の延長、不必要でもつくってみたは発明の母。

面白いサービスなのでat own riskで使うのがいいとおもいます

--

--